国内の観測史上最高気温の更新について、専門家らは「いくつかの要因が重なった」と指摘する。
 中村尚東京大教授は、埼玉県熊谷市では41.1度に達する直前の湿度が25%と低かったことを挙げ、「山越えの気流によるフェーン現象があったのは間違いない」と指摘。列島上空を覆った高気圧からの風が北西風となり、山を越えて下る時に乾燥して高温になる「乾いたフェーン」が起きたとみている。
 強い勢力の高気圧は、6月下旬には関東地方に異例の早さの梅雨明けを、梅雨がない北海道には大雨をもたらした。7月上旬も梅雨前線の停滞を招き、西日本豪雨の一因になったとみられる。
 中村教授はこの状況を、「尋常ではないと思う」と話す。高気圧は8月も強い勢力を保つとみられ、熱中症や干ばつへの注意に加え、移動して大気が不安定になった場合の豪雨や落雷にも注意が必要という。
 九州大の川村隆一教授は、高気圧に覆われて雲がなかなか発生せず、太陽光が遮られないことが要因と指摘。さらに、雲が出ず雨が降りにくいため地表から熱が奪われることが少ない上、都市化が進む関東平野で、建物などが蓄えた太陽熱やエアコンの排熱によるヒートアイランド現象も加わったとみられるという。 (C)時事通信社