【北京時事】中国で基準に適合しない乳児向けワクチンが大量に流通していた事件に関し、習近平国家主席と李克強首相が相次いで徹底究明を指示したことを受け、関係者への捜査が拡大している。「国有企業を私物化した」との批判がある女性経営者一族はもちろん、不正を許した地元の監督当局にも汚職の疑いが掛けられている。
 吉林省長春市の公安当局は24日夜、不正ワクチンを製造していた長春長生生物科技の高俊芳会長(64)ら15人を刑事犯罪に関わった疑いで拘束したと発表。これに先立ち、汚職を取り締まる省規律検査委員会は、(1)薬品監督部門の職務怠慢や職権乱用(2)国有企業の子会社だった同社が民間企業になる過程での腐敗問題-などの調査に着手したと発表した。
 同社は国有医薬品メーカーの子会社として1992年に設立され、翌年トップに就任した高会長が株式譲渡を通じて支配権を確立した。2015年の株式上場後も、高会長、夫、息子の3人で発行済み株式の3分の1超を保有。昨年の富豪調査で、一族の資産は51億元(約830億円)と推計された。 (C)時事通信社