気管の長さと太さを決める仕組みを解明したと、理化学研究所と神戸大大学院の共同研究チームが26日、発表した。論文は19日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。理研の森本充チームリーダーは「気管系疾患の病態解明や、管状の再生臓器を作る医療技術への応用が期待できる」と話している。
 研究チームは、気管が短いマウスは細胞の向きを調節する遺伝子が平滑筋の細胞にないことを発見。正常なマウスの細胞はそろって円周状に並び、細胞同士が結び付いて気管が伸びるが、遺伝子がないと細胞がバラバラに配置され、成長が止まっていた。食道でも同じ状態が見られた。
 一方、気管をリング状に取り巻く気管軟骨の形成に必要な遺伝子を破壊したマウスを作製したところ、気管が正常な太さの約6割までしか成長しなかった。
 マウスの気管が成長する過程をコンピューター断層撮影(CT)で観察すると、前半に長さが伸び、後半に直径が拡大することも初めて分かった。 (C)時事通信社