全国の派遣社員やその家族が加入する「人材派遣健康保険組合」(東京都文京区)が9月に臨時の組合会を開き、今年度中の解散の是非を審議することが7日、分かった。派遣健保は加入者約51万人の国内最大規模の健保組合。解散すれば加入者は、中小企業社員らで構成する「協会けんぽ」に移ることとなる。
 解散が決まれば、2008年の協会けんぽ発足以来最大の移行者数となり、協会けんぽに対する国の補助金が100億円程度増える見通しだ。派遣健保の担当者は取材に対し「組合会で議論し決定する。まだ解散と決まったわけではない」と述べた。
 派遣健保の18年度の保険料率は9.7%(労使折半)。加入者の医療費に充てる保険給付費や、高齢者医療を支える拠出金の増加により、近年保険料率の上昇が続いている。
 健康保険組合連合会(健保連)がまとめた健保組合の18年度予算の集計によると、平均保険料率は11年連続で増加。高齢者医療拠出金の高止まりも要因と指摘される。保険料率が協会けんぽ(平均10%)以上となり自前で運営する必要が薄れ、解散が懸念される健保は313組合に上る。
 健保連の担当者は「派遣健保が解散すれば、他組合に連鎖する可能性もある。政府は高齢者の窓口負担見直しなどの改革を進めてほしい」と話す。 (C)時事通信社