石川県野々市市の「ときわ病院」精神科に入院していた大畠一也さん=当時(40)=が不適切な身体拘束が原因で死亡したとして、両親が27日、運営する社会福祉法人「金沢市民生協会」を相手取り、約8600万円の損害賠償を求める訴訟を金沢地裁に起こした。両親は記者会見し、「命を守ってあげられなかったことが悔しくてならない。不適切な身体拘束をする病院は無くなってほしい」と訴えた。
 訴状などによると、一也さんは25歳ごろに統合失調症と診断された。2016年12月6日、過去に入院歴があったときわ病院に入院したが、同20日に死亡した。両親は死因を「心不全」と説明されたが不審な点があり、別の病院で再検査したところ、死因は肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)と判明した。
 関係者によると、一也さんは同14日から亡くなる直前の20日午前10時まで、上肢、下肢をベッドに拘束されていた。病院は拘束中の一也さんについて、「興奮なし」「妄想言動なし」としていたが、両親側は身体拘束基準が守られておらず、肺血栓塞栓症の予防策が講じられていなかったと主張している。 (C)時事通信社