東京都の有識者会議は3日、2020年東京五輪・パラリンピック以降を見据えた超高齢社会のまちづくりに関する政策提言をまとめた。多世代間の交流促進や、民間主導による空き家対策などを提案。多摩地域など老朽化が進む大規模住宅団地は「高齢化の課題が他地域に比べて集中的かつ急速に深刻化すると予測される」と警鐘を鳴らした。
 有識者会議の黒川清座長(日本医療政策機構代表理事)は「都がどういう政策を打ち出すかは世界中が注目している」と強調。小池百合子都知事は「超高齢社会を現実のものとしてしっかり準備しなければならない」と応じた。都は提言を来年度予算編成などに反映させる。
 政府は東京一極集中是正策を推進してきたが、その都ですら25年をピークに人口が減少し、65歳以上の割合を示す高齢化率は25年に23.0%、40年には27.7%に上昇すると推計され、対応が急務となっている。
 提言は、高齢者が活躍できる持続可能な地域づくりに向け「NPOなどを(行政が)支援する仕組みの検討」を要望。学生や主婦、外国人との交流を活発化させ、先端情報技術を積極的に活用するよう訴えた。
 特に取り組みが必要な地域として、大規模住宅団地のほか、郊外のベッドタウン、支援が必要な高齢者が多い地域、過疎化が進む地域-に4分類。都心のタワーマンションも40年以降、一気に入居者が高齢化、孤立化する懸念があるとした。
 その上で、民間の知恵を生かし、近隣住民が集うサロンの開設や自動運転による移動支援、情報通信技術(ICT)を活用した見守りサービスなどを提案した。 (C)時事通信社