厚生労働省は4日、東京電力福島第1原発の事故後の作業に従事後、肺がんを発症して死亡した50代男性について、放射線被ばくによる労災と認定したと発表した。同事故後の被ばくによるがんの労災認定は5人目で、肺がんは初めて。
 厚労省の有識者検討会の判断を受け、水戸労働基準監督署が8月31日に認定決定した。
 同省によると、男性は東電の協力会社に勤務。事故後の2011年3~12月、福島第1原発で放射線量測定などの緊急作業に当たった。男性はこの期間を含む1980年6月~15年9月のうち約28年3カ月間、複数の原発で放射線管理業務などに携わった。
 累積の被ばく線量は約195ミリシーベルトで、うち事故後は約74ミリシーベルトだった。
 男性は16年2月、肺がんを発症し、その後死亡。遺族が労災申請していた。
 厚労省によると、福島第1原発事故後の被ばくによるがんで労災申請したのは15人(取り下げた2人を除く)で、これまでに白血病の3人、甲状腺がんの1人に今回の肺がんの男性を加えた5人が認められた。5人は不支給が決まり、5人については調査中。死亡例の労災認定は初めて。 (C)時事通信社