広範囲な停電を招いた北海道地震で、札幌市内の病院は8日までに、一般外来を再開するなど通常の診療態勢を取り戻しつつある。ただ地震当日は、手術が中止になった患者や、激しい揺れに襲われる中で出産した女性もいた。多くの患者らが転院を余儀なくされ、影響は当面続くとみられる。
 札幌白石産科婦人科病院(白石区)では地震のあった6日未明、男児の出産が行われた。非常用電源が稼働したが、照明の一部は点灯せず、助産師3人と当直医師1人が薄暗い中で胎盤を取り出した。医事課によると、出産を終えた女性は激しい揺れを地震と思わず、「体を揺らされていると思った」と話したという。
 道から地域医療支援病院に指定される斗南病院(中央区)は当日、一般外来を休診。予定されていた手術は全て取りやめた。腹部の出血のための手術を1日延期することになった女性患者(51)は、「地震が起きた時はテレビがつかなかったが、お医者さんも看護師さんもちゃんと対応してくれた」と話した。
 3日間の電力需要を賄える非常用発電機を備えた市立札幌病院(中央区)は地震直後から、一般外来に加え、他の病院の入院患者も受け入れた。市病院局によると、7日午後4時までに転院してきたのは、人工透析治療を受けている患者ら84人。停電の解消に伴い、症状が安定している患者から順次、元の病院へ戻していく予定だ。 (C)時事通信社