今年のノーベル医学生理学賞に選ばれた本庶佑京都大特別教授(76)が2日、時事通信のインタビューに応じ、ノーベル賞の賞金や実用化したがん治療薬の特許収入などで基金を創設し、若手研究者らの育成に充てる構想を明らかにした。
 本庶さんは「大学に基金をつくり、生命科学分野の若い人をサポートしたい」と表明。ノーベル賞の賞金は「メッセージ性と基金発足」のため、基金の原資として大学に寄付する考えを示した。
 本庶さんの研究を基に開発され、世界中で使われているがん治療薬「オプジーボ」の特許収入についても寄付する意向という。製薬企業などにも寄付を募る。
 基金の規模は「利息だけで支援するために、理想は1000億円単位」と希望している。
 本庶さんは、生命科学には研究の面白さと、将来の産業を生み出す可能性があると指摘。研究者を目指す若手に向け、「覚悟は要るが、世間が想像しているよりはるかに楽しい。新しいことを見つけたら堂々と突き進める」とエールを送った。
 寄生虫病治療薬の開発に貢献したとして、2015年のノーベル医学生理学賞を受け、本庶さんのゴルフ仲間でもある大村智・北里大特別栄誉教授(83)は、250億円の特許収入を大学側にもたらした。本庶さんは「大村先生はちゃんとそういうことをしておられた。大変参考になる」と語った。 (C)時事通信社