児童虐待の早期対応や重篤化の防止につなげるため、児童相談所(児相)に寄せられた虐待情報を警察と全て共有する自治体が、全国で8府県に上ることが、時事通信の調査で分かった。うち6府県は今年に入ってから全件共有を開始。東京都目黒区で5歳女児が虐待を受け死亡した事件など深刻な事案が依然相次ぐ中、子どもの命を守ろうと児相と警察の連携強化を目指す動きが広がりつつある。
 警察と全件共有をしていると回答したのは、茨城、群馬、埼玉、岐阜、愛知、大阪、高知、大分。
 目黒区での虐待死事件を受け政府が7月にまとめた緊急総合対策では、外傷や育児放棄(ネグレクト)、性的虐待が疑われる事案などについて、児相と警察で情報共有を徹底すると明記。ただ、全件共有に関しては慎重な意見もあり、対策には盛り込まれなかった。
 全件共有している自治体は「警察とのダブルチェックで虐待の見落としや重篤化の防止につながる」と回答。愛知県では街中で虐待通告があった際、車のナンバーを手掛かりに警察と情報共有して家庭の特定につなげられたという。県担当者は「危険な事案ではなかったが、警察と連携して子どもの安全を早期に確認することができた」と話す。 (C)時事通信社