筋肉組織などに骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症」(FOP)で、本来とは異なる場所に骨ができるのを抑える効果がある2種類の化合物を発見したと、京都大iPS細胞研究所のチームが発表した。論文は2日、米科学誌ステムセル・リポーツ電子版に掲載される。
 FOPは日本国内に患者が80人ほどいるとされる難病で、治療薬がない。研究チームは、マウスの培養細胞に病態を再現し、4892種類の化合物の中から7種類に候補を限定。さらにFOP患者由来のiPS細胞を使った実験を行い、2種類に抑制効果があることを突き止めたという。
 研究チームは昨年8月、免疫抑制剤「ラパマイシン」(商品名ラパリムス)に骨の異常形成を抑える効果があることを確認し、患者に投与する臨床試験(治験)を始めている。
 今回の化合物について、同研究所の池谷真准教授は「すぐに治験とはならないが、選択肢を提示して患者の希望につなげたい」と話し、別の薬が開発できたり複数の薬の組み合わせで効果が高まったりする可能性があるとした。 (C)時事通信社