外国人労働者の受け入れ拡大を目指し、16日にも衆院で委員会審議が始まる出入国管理法改正案について、人材の確保に悩む業界からは「人手不足の解消につながりありがたい」(大手ゼネコン)などと歓迎する声が相次いだ。ただし、労働者のコミュニケーション能力向上や、職場での安全確保など課題も山積。受け入れ体制の整備は急務だ。
 政府が2019~23年度の受け入れ見込み数を示した14業種のうち、最大の5万~6万人を割り当てられた介護業界。少子高齢化に伴い人手不足は厳しくなるばかりで、改正案は「人材確保の選択肢が広がる」(大手介護事業者)と好意的に受け止められている。
 一方、実際の介護現場では利用者との対話が重要になるため、日本語能力の習得を心配する向きもある。また「外国人労働者を扱うノウハウを蓄積しているところだ」(先の大手事業者)との声も聞かれ、事業者は今後、受け入れ準備を加速させる見通しだ。
 危険を伴う建設作業の現場では、安全対策が重要となる。大手ゼネコン役員は「安全確保に向け多言語表示の安全看板などの整備を進めたい」と話す。
 外国人労働者の職場への定着も課題だ。大手牛丼チェーンは「長く働いてもらうため、アルバイト留学生より、(時給などの)処遇は良くなるだろう」との見通しを示した。
 受け入れ対象から外れたコンビニエンスストアなど小売業も、人手確保に苦労するのは同じ。大手コンビニ関係者は「近い将来、対象に加えてほしい」と漏らした。 (C)時事通信社