日本美容外科学会(JSAPS)は27日、美容目的でジェル状の充填(じゅうてん)剤を乳房に注入する豊胸術で、しこりや菌感染などの健康被害が相次いでいるとする調査結果を発表した。同学会は、充填剤は注入すべきでないとの意見をまとめ、関連する他の学会とも連携して1年以内に指針を作成したい考え。
 同学会は6~7月、形成外科医約4000人を対象に調査を実施。回答した132人のうち、半数を超える72人が、充填剤注入による豊胸術で合併症が出た患者を診察した経験があると答えた。
 患者の症状は、しこりなど塊が44%、菌などの感染が22%、皮膚変化が8%の順で多かった。半数以上は注入から5年以上たって発症していた。注入されていた充填剤は、不明分を除くと「アクアフィリング」が24%で最も多く、ヒアルロン酸とシリコーンオイルが各17%で続いた。
 記者会見した同学会の大慈弥裕之理事長は「充填剤注入による豊胸術は合併症リスクが高いと考えられ、受けた人は長期間、専門の医療施設で健診を受けることが望ましい」と話した。 (C)時事通信社