愛知県瀬戸市の公立陶生病院で行われた新薬の臨床試験(治験)をめぐる汚職事件で、第三者供賄罪に問われた同病院の呼吸器・アレルギー疾患内科部長谷口博之被告(64)=起訴休職中=と、贈賄罪に問われた治験支援会社「ASOCIA(アソシア)」の実質経営者だった小曽根秀明被告(55)の初公判が4日、名古屋地裁(神田大助裁判長)で開かれ、2人は起訴内容を否認した。
 起訴状によると、谷口被告は2014年10月~15年3月、小曽根被告らから治験の補助業務をアソシアが継続して受注できるよう依頼を受け、15年3~9月、義理の娘名義の預金口座に、勤務実態がないのに給与名目で計約94万円の賄賂を振り込ませたとされる。
 検察側は冒頭陳述で、谷口被告が無収入だった息子夫婦のため、「これぐらいあれば足りるね」と義理の娘に話していたと指摘した。
 谷口被告の弁護側は「請託を受けた事実はなく、賄賂の認識もなかった」と主張。小曽根被告側も「育児休業の補償金だった」と賄賂性を否定した。 (C)時事通信社