京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長が18日、記者会見を開き、再生医療用の人工多能性幹細胞(iPS細胞)のストック(備蓄)事業について、公益財団法人への移行を目指して新法人を設立する意向を明らかにした。文部科学省が20日に開く専門部会に提案し、来年夏までに判断される見通し。
 山中所長は「今後もiPS細胞を安定的に、低コストで供給することが使命だ」と述べ、京大とは別組織とすることで技術者の確保や収益事業に取り組めると説明。新法人への自身の関与については「少なくとも科学面では責任を持って当たっていきたい」と語った。
 iPS細胞ストック事業は2013年度に始まり、17年度までに国の予算約82億円が投じられてきたが、大学の事業には適さないとの批判もあった。新法人はiPS細胞の販売収入や寄付などで事業継続を目指す。
 iPS細胞は患者本人から作製するには時間と費用がかかるため、同研究所は白血球の型が他人に移植しても拒絶反応が起きにくい人からiPS細胞を作製してストックし、再生医療に提供している。今月時点で日本人の32%に対応しているという。 (C)時事通信社