首都圏で有料老人ホーム「未来倶楽部」など37施設を運営する未来設計(東京都中央区)で、入居者から預かった入居一時金のうち、約26億円がなくなっていたことが23日、分かった。遺族への返金が滞るなどの影響が出ており、未来設計を傘下に収めた同業の創生事業団(福岡市)は詐欺容疑で警視庁に告訴状を提出した。
 創生事業団によると、公認会計士に依頼して未来設計の財務状況を調べたところ、4月末時点で約38億5000万円あるはずの一時金が帳簿上、12億円余りしか確認できなかった。
 未来設計では240万~1000万円の入居一時金を最初に払えば終身の入居が約束される。本来は想定居住期間(60~84カ月)内で分割して月々の売上高に計上するが、一括して計上していたという。
 未来設計は8月末時点で約27億円の債務超過に陥り、介護報酬が入る口座の一部が凍結された。想定居住期間より早く亡くなるなどした場合は残った一時金が遺族に返還されるが、すぐに返還できないケースが出ている。
 創生事業団は9月、架空の財務諸表に基づいて買収契約を結ばされたとして告訴状を提出。今月には未来設計の創業者らに損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。 (C)時事通信社