外国人労働者の受け入れ拡大に向けて4月に導入される新在留資格「特定技能1号」をめぐり、政府は最大の受け入れを見込む介護業の技能試験を当面ベトナム、フィリピンの2カ国で実施する検討に入った。外食業の技能試験は日本国内とベトナムで行い、宿泊業は国内を皮切りに海外実施も目指す。
 特定技能1号の対象は14業種。このうち介護、外食、宿泊については技能試験を4月から行うことが既に決まっている。試験実施国は、技能実習生の受け入れ実績や業界団体の要望を踏まえて選んだ。
 同1号を取得するには技能試験に加え、日常会話程度の日本語能力も必要となる。政府が新設する日本語能力判定テストは、ベトナム、フィリピンにインドネシアなどを加えた計9カ国で実施する予定。判定テストの実施に先立ち、政府は対象国との間で、悪質な仲介業者を排除するための手だてを盛り込んだ文書を交わす。
 建設など残る11業種の技能試験開始は5月以降で、いずれも政府間文書を交わした国から実施するとみられる。
 5年間で最大6万人の受け入れを想定する介護業では、介護分野に特有の日本語能力を見極めるため、独自の試験を課す方針。ベトナムとフィリピンからは、既に日本が経済連携協定(EPA)に基づき介護人材を受け入れている。
 特定技能1号の多くは現行の技能実習生からの移行が見込まれているが、外食業と宿泊業は移行可能な実習制度がなく、試験開始を急いだ経緯がある。4月の技能試験は国内実施が中心となるが、外食ではベトナムでも試行する方針。宿泊もできるだけ早く海外で実施したい考えだ。 (C)時事通信社