首都直下地震が発生し、都心部で日常利用している電話やインターネットなどの通信網が不通になった際も医療機関同士の通信を確保するため、国立病院機構災害医療センターと情報通信研究機構、芝浦工業大、東京工業大の研究グループは31日、仮設の無線ネットワークの実証実験を行った。
 東京都渋谷区の都立広尾病院と日本赤十字社医療センターのほか、約30キロ離れた立川市の災害医療センターに無線通信の基地局を設置。これら3拠点の間で電話やファクスを使って患者の受け入れを調整したり、レントゲンなどの画像を送ったりできるようにした。
 災害医療センターからは衛星回線でインターネットに接続し、3拠点で災害時用の救急医療システムなどを利用できる。広尾病院から災害医療センターまで患者役の人を車で運び、車の位置情報のほか、心電図や心拍数などの情報を送る実験も行った。
 実験は内閣府の研究開発事業「戦略的イノベーション創造プログラム」の一環。比較的安価な市販の無線機器で安定した通信を確保し、日常利用される通信網に比べて少ない通信容量を多様な情報伝達にいかに割り当てるかが課題となる。 (C)時事通信社