厚生労働省は今国会に提出予定の児童虐待防止法や児童福祉法の改正案に、親による体罰禁止の規定を盛り込むことを検討する。現行法の規定は、しつけを理由にした体罰を容認する余地を残しているとの指摘があり、根本匠厚労相は19日の閣議後会見で「(民法を所管する)法務省ともよく協議しながら検討したい」と述べた。
 千葉県野田市で小学4年の栗原心愛さん(10)が死亡した事件では、保護者がしつけと称して暴力を振るっていた疑いがある。与野党からは、体罰禁止を法律に明記すべきだとの声が上がっている。
 民法は、教育などに必要な範囲で親が子どもを戒めることを認める「懲戒権」を規定。児童虐待防止法も「必要な範囲を超えて懲戒してはならない」と定めており、厚労相は会見で「懲戒権との整理が必要だ」と述べた。
 NGOの「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」によると、海外ではスウェーデンやドイツなど54カ国が法律で体罰を禁止している。一方で同NGOが2017年、日本国内の大人2万人に行った調査では、回答者の約6割がしつけのための体罰を容認するなど、容認論があることも浮き彫りになった。
 同NGOで虐待予防事業を担当している西崎萌さんは体罰禁止の法制化について「社会全体で体罰によるしつけはしてはならないという共通認識ができる」と話している。 (C)時事通信社