臓器移植法に基づく脳死判定や移植が進まない中、厚生労働省は臓器提供を行う病院の体制整備を急ぐ。2019年度には、経験が多い病院を「拠点施設」に選び、経験の少ない複数の「連携施設」を支援する仕組みをつくる事業を始める。
 脳死判定後、臓器を摘出して提供することが認められている病院は、全国に約900施設ある。しかし、厚労省の17年3月末時点の調査では、臓器提供の経験があるのは約200施設にとどまった。また、半数以上の施設は提供のための体制が整っていなかった。
 厚労省は、日本臓器移植ネットワークを通じた病院のマニュアル作成の支援や講習会の開催などを行い、病院の体制整備を促してきた。19年度はこれらに加え、病院同士で連携し、経験豊富な拠点施設が支援する新事業を実施する。
 具体的には、拠点施設が脳死判定や臓器摘出などを行う際、経験の少ない連携施設の医師らを呼び、見学してもらう。一方、連携施設に提供の機会があった際は、拠点施設の医師らが応援に駆け付ける。拠点施設は連携施設と定期的に会議を開き、マニュアル作成や人員配置などの助言をする。 (C)時事通信社