労働時間が1日11時間以上と長い男性は、7~9時間の男性に比べ、急性心筋梗塞を発症する危険性が1.63倍に高まることが分かったと、大阪大と国立がん研究センターなどのチームが15日、発表した。論文が日本循環器学会の英文誌電子版に掲載された。
 チームの磯博康・大阪大教授は、睡眠時間の減少やストレスにより高血圧や糖尿病の危険性が高まり、心筋梗塞に結び付いている可能性があると指摘している。
 チームは1993年に茨城、新潟、高知、長崎、沖縄各県に住んでいた当時40~59歳の男性約1万5000人について、労働時間などを調べた上で、2013年までの20年間追跡調査した。
 20年間に心筋梗塞を発症したのは212人。労働時間が7~9時間の人たちに比べ、11時間以上では心筋梗塞になる危険性は1.63倍高かった。特に企業などの従業員は2.11倍に高まった。
 チームは脳卒中についても調べたが、長時間労働との明確な関連は見られなかった。同世代の女性には長時間労働が少なく、検証できなかった。
 磯教授は「働く本人も企業、社会も、健康について考える必要がある。引退後もリスクは続くので、生活習慣を整えてほしい」と話した。 (C)時事通信社