政府は、国民健康保険を運営する自治体や、企業の健康保険組合がスポーツジムなど民間のサービスを活用して病気の重症化を防ぐ「予防医療」を進めるため、財政上の優遇措置を講じる検討に入った。近く開かれる未来投資会議(議長・安倍晋三首相)に概要を提示。会議での議論を経て、具体的な制度設計に入る。
 民間サービスも動員して生活習慣病や寝たきりの予防に取り組むことで、膨らみ続ける医療・介護費を抑制する狙いがある。
 現在、国保には予防医療に積極的な自治体に交付金を重点配分する「保険者努力支援制度」があり、健保には特定健診の受診率などに応じて75歳以上の後期高齢者医療制度に拠出する支援金を加算・減額する仕組みがある。政府はこれらの制度を使い、予防医療に効果のある民間サービスを導入する自治体や企業を優遇する方針だ。
 具体的には、トレーナーの指導を受けて体を鍛えるスポーツジムのほか、高齢者の外出機会を増やす企画旅行、食の楽しみと健康づくりを同時に提供する飲食店など幅広く想定している。
 財政支援するには、民間サービスが予防医療に役立つかをあらかじめ客観的に評価する必要がある。そこで経済産業省が中心となり、腕時計型端末など「ウエアラブル機器」を着けて正確な健康データの収集を促進。効果のあるサービスの基準を示す意向だ。 (C)時事通信社