人工多能性幹細胞(iPS細胞)から色素細胞のもとになる細胞(前駆細胞)を世界で初めて作製することに成功したと神戸大の錦織千佳子教授らの研究グループが発表した。短期間で多くの色素細胞を得られることから、白斑などの色素異常症や皮膚がんの研究に役立つことが期待されるという。論文は28日までに、皮膚科学の英専門誌電子版に掲載された。
 研究グループは、iPS細胞への試薬注入を途中でいったん中止することで、色素細胞の前駆細胞ができることを発見した。冷凍保存しても解凍後に再び試薬を加えれば約1週間で色素細胞となり、増殖もできるという。
 従来の方法は費用が多額で、色素細胞の作製に3~4週間以上かかるといい、錦織教授は「欲しいタイミングで欲しい量の色素細胞を作ることができる。色素異常症などの治療薬開発などに役立つと期待している」と話した。 (C)時事通信社