兵庫県宝塚市は4月から、障害者施策などに関する市の議事録や広報誌などの公文書で「障碍(がい)」の表記を使う。市によると、常用漢字にない「碍」を公的に使う自治体は全国初。既にホームページ(HP)の一部で表記を変えたほか、「碍」を入れた文書の印刷を発注するなど準備を進めている。市民への啓発も行う方針だ。
 これまで市は「害」に否定的な印象があるとして「障がい」と表記してきた。「妨げ」を意味する「碍」の字を広め、障害者の生活を妨げる社会的障壁への認識を促す。
 具体的には4月から政策の計画書や庁内文書、チラシなどで「障碍」を使う。一部の計画書は、「碍」を使うよう業者に発注済みという。読みがなを付ける方針で、市HPには先行的に「障碍(しょうがい)者」の表記が登場。「碍」の意味を紹介し、啓発するページも設けた。過去に作った封筒やチラシなどには「障がい」の字の上に「障碍」のスタンプを押すことも考えている。
 障害福祉課は2020年度から「障碍福祉課」に改める。法律用語や固有名詞は「障害」を残すが、条例や規則で可能な箇所は来年4月までに変更。職員にも表記変更を促す通知をした。ただ、方針が決まったのが今年2月で、庁内からは「準備が進んでいない」との声も聞かれる。
 中川智子市長は「『碍』が意味するバリアーは個人ではなく、道路や施設、制度や差別的観念など社会的障壁との相互作用で作り出されたもので、取り除くことが大切。心のバリアフリーを推進したい」と話している。 (C)時事通信社