公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療を中止した腎臓病患者の女性=当時(44)=が死亡するなどした問題で、都は9日、患者の意思確認や説明を適切に行った記録を確認できないケースがあったなどとして、文書で改善を指導した。
 都は3月6日、福生病院に対し、医療法に基づく立ち入り検査を実施。松山健院長や担当の医師らへの聞き取りのほか、診療記録の確認などをした。患者の遺族らからの聞き取りはしなかった。
 診療記録を確認したところ、病院が腎臓病総合医療センターを設置した2013年4月から検査日までに、透析を受けていたが中止した「離脱患者」が4人、はじめから透析しない「非導入患者」が20人いたことが判明。病院はこの計24人が全員死亡したと報告した。
 病院は、透析を中止した女性らに「透析離脱証明書」とする書類に署名させていたことを明らかにしている。都が死亡した24人について調べたところ、こうした意思を確認できる文書が残っていない例が1件あった。
 また、医師が代替治療法を説明したことが確認できない例が3件、患者の心身の状況に応じ適切に説明したことが確認できないのが1件あった。治療に関する意思の変化に対応できる旨の説明をしたり、変化した際に繰り返し話し合うなどしたりした記録を確認できなかった例も計5件あった。
 都は、院長の管理や運営に関する注意も不十分だったと指摘。病院に対し、1カ月後をめどに改善に向けた報告を求めた。 (C)時事通信社