大企業の従業員らが加入する健康保険組合の保険料率について、2022年度には全体の4割超が10%以上に達する見通しであることが18日、分かった。高齢者医療への支援金の大幅な増加が要因。保険料率が10%を超えると健保組合が解散する可能性が高くなることから、医療保険制度の見直しを求める声が強まりそうだ。
 健康保険組合連合会(健保連)がこのほど22年度の組合運営に関する試算をとりまとめた。22日に記者会見を開き、公表する。
 試算によると、65歳以上の高齢者医療に対する拠出金の負担額が19年度の約3兆4000億円から、「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になり始める22年度には約3兆9000億円と5000億円増加する。このため、健保組合の平均保険料率は19年度の9.2%から9.8%に上昇。1人当たりの年間保険料負担は約55万円となる見通し。
 中小企業社員らで構成し、国の補助金を受ける「協会けんぽ」の平均保険料率は10%。それを超えると健保組合を自主運営する必要性が薄れ、解散して協会けんぽに移行する可能性が高まる。保険料率10%以上の組合数は19年度の302から601組合とほぼ倍増し、約1390組合ある全体の約43%になると試算される。
 団塊の世代が全て75歳以上となる25年度では、平均保険料率は10.4%となり、10%以上の組合は全体の65%になるとも試算した。
 このため健保連は、75歳以上の医療費自己負担を現在の1割から原則2割に引き上げるよう重ねて要請する方針。10月に予定される消費税率10%導入も着実に実施するよう求める考えだ。 (C)時事通信社