糖尿病性腎臓病は特定の腸内細菌グループが関与して生じる「フェニル硫酸」という物質が原因の一つだと、東北大と岡山大の研究チームが23日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。血液中のフェニル硫酸濃度から腎臓病の悪化を予測でき、新たな検査法や治療法の開発を目指している。
 フェニル硫酸ができるもとはチーズや肉などの食品に含まれるアミノ酸「チロシン」。特定の腸内細菌グループが持つ酵素によって「フェノール」という物質に変換された後、肝臓に回ってフェニル硫酸に変換され、血液中に放出される。
 糖尿病モデルのマウスにフェニル硫酸を飲ませると、腎臓に障害が生じ、尿たんぱくのアルブミンが増えた。そこで、特定の腸内細菌グループが持つ酵素の働きを阻害する薬剤を飲ませたところ、血液中のフェニル硫酸濃度の低下や尿中アルブミンの減少、腎不全の改善がみられた。 (C)時事通信社