幼児教育・保育を無償化するための改正子ども・子育て支援法が10日、参院本会議で与党と国民民主党などの賛成多数により可決、成立した。3~5歳児は全世帯、0~2歳児は住民税非課税世帯を対象に10月1日から認可保育所などの利用料が無料になる。認可外保育施設の利用者にも一定の上限額を設けた上で費用を補助する。財源は10月の消費税率10%への引き上げによる増収分を活用する。
 幼保無償化は、全世代型社会保障への転換を掲げる安倍政権の看板政策の一つ。子育て世帯の経済的負担の軽減を図り、「希望出生率1.8」の実現を目指す。
 一方、政府は保育の受け皿を拡充し、2020年度末までに待機児童を解消する目標を掲げているが、無償化の影響で入所希望者がさらに増える可能性もある。立憲民主党は、18年4月時点で2万人近くいる待機児童の解消を優先すべきだとして改正法に反対した。
 改正法により、認可保育所や一部の幼稚園、認定こども園に通う3~5歳児は、世帯年収にかかわらず全額無料になる。0~2歳児は住民税非課税世帯が対象。合わせて約300万人の子どもが恩恵を受ける見通し。給食費は無償化後も引き続き自己負担となる。
 認可外施設やベビーシッター、ベビーホテルなどについては、共働きなど保育の必要性があると認定された3~5歳児は月3万7000円、0~2歳児は月4万2000円をそれぞれ上限に費用を補助する。
 認可外施設は、原則として国の指導監督基準を満たすことが条件だが、法施行後5年間は猶予期間として基準を下回る施設も対象になる。認可外をめぐっては安全性を懸念する声があるため、無償化の範囲は各自治体が独自の安全基準を条例で定め、保育の質が確保された施設に限定できるようにする。
 無償化にかかる費用は、国と地方自治体合わせて年7764億円に上る見込み。当初の半年分に限り国が全額賄う。 (C)時事通信社