国公立病院などが発注する医療事務受託業務をめぐり、談合を繰り返した疑いが強まったとして、公正取引委員会は14日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、業界最大手のニチイ学館(東証1部、東京都千代田区)、同2位のソラスト(同、港区)など3社の本社や営業拠点を立ち入り検査した。
 他に立ち入りを受けたのは、エヌジェーシー(中央区)。
 関係者によると、ニチイ学館などは、中部地方の国公立病院や大学病院などが発注する受付や会計、診療報酬請求などの受託業務の指名競争入札や見積もり合わせで、担当者が談合して受注予定業者を決めていた疑いが持たれている。
 同業界は寡占化が進んでおり、ニチイ学館とソラストの2社で約8割のシェアを持つ。業務内容による差別化が図りにくく、価格の勝負になることが多いため、競争で受注価格が下がるのを避けようとしたとみられる。
 規模の大きい病院ほど医療事務の外部委託が進んでおり、受注した業者はスタッフを病院に派遣し、全部または一部を請け負っている。
 調査会社の富士経済ネットワークス(東京)によると、医療事務受託業務の2018年の市場規模は約2045億円。 (C)時事通信社