財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は19日、令和時代の財政の在り方に関する建議(意見書)を麻生太郎財務相に提出した。少子高齢化で膨らむ社会保障費の給付と負担を改革するため「財政の見通しについて甘い幻想や楽観論を振りまくことは厳に慎むべきだ」と強調。経済成長率などを保守的に見積もった長期の財政推計を基に議論すべきだと訴えた。
 建議は、内閣府の経済財政試算の対象期間が2028年度までと高齢者数がピークを迎える40年代半ばより短い上、金利が上昇した場合の国債利払い費増加の影響を十分に反映していないと分析。潜在成長率が1%程度と推計されているのに、内閣府試算は名目3%と高めの経済成長が続く前提になっている点も問題視している。
 今回の建議では、日本の財政について初めて一般からの意見を募集した。このうち財政再建の必要性を疑問視したり、財務省の姿勢をただしたりする約20の指摘には「(財政審)分科会の考え方」として10ページを費やして反論を載せた。
 個別の政策課題では、高齢者の就労促進のため年金受給開始年齢を70歳以上に引き上げる選択肢を設ける案や、1学校当たり11学級以下の小規模な小中学校は統廃合を進める案などを列挙。人口減少に伴う人手不足を踏まえ、地方自治体にも業務の効率化で職員数を抑制するよう求めた。 (C)時事通信社