長野県軽井沢町で開かれていた経団連の夏季フォーラムは19日、財政再建と社会保障制度改革の重要性を訴える総括文書をまとめ、2日間の討議を終えた。議長を務めた岡本毅副会長(東京ガス相談役)は終了後の会見で、「最重要課題で、政府にも言うべきことを言っていく」と説明。参院選後の社会保障の給付と負担の見直しをめぐる議論を見据え、政策提言に反映させる考えを示した。
 総括文書は、財政と社会保障制度を中心とした経済構造改革について「国民の将来不安の払拭(ふっしょく)などによる個人消費や企業の設備投資拡大につなげるため、(働き掛けに)注力していく」と強調した。
 会合では、経済構造改革推進には経済成長との両立が必要とし、デジタル化の推進など技術革新を通じて、潜在成長率を高めていく必要性も議論された。平野信行三菱UFJフィナンシャル・グループ会長が「金融政策に期待することなく、成長戦略と社会保障、財政の再建を一体感を持ってやっていくべきだ」と指摘。新浪剛史サントリーホールディングス社長は「(安倍政権は)政治の安定のためにかなりお金を使ってきた」と述べ、経済構造改革をめぐる議論を急ぐよう求めた。 (C)時事通信社