【ロンドン時事】英BBC放送の元著名ニュースキャスターが、肥満の人が早く死ねば医療費が節約できると主張し、物議を醸している。英国では肥満人口が多く、無料医療制度「国民保健サービス(NHS)」の財政を圧迫しているとされるが、元キャスターに「不快だ」「恥を知れ」と反発の声が相次いでいる。
 英メディアによると、この元キャスターは、BBCの看板報道番組「ニューズ・アット・テン」などを担当したマイケル・バーク氏(73)。週刊誌ラジオ・タイムズのコラムで、「肥満に当たる人がほかの人より10年早く死ねば、人口調整や気候変動問題の取り組みのための自己犠牲と受け取られる」と主張。「太っている人は病気なのではなく、(精神的に)弱いだけだ」とし、肥満を病気とみなすべきでないとの持論を展開した。
 英当局の推計によると、英国では成人3人に1人、10~11歳の5人に1人が肥満に該当。高血圧や糖尿病など、肥満関連疾患による医療負担は年間約60億ポンド(約7700億円)に上る。こうした状況に警鐘を鳴らす趣旨だったもようだが、ネット上では「全ての太った人が食べ過ぎなのではない」「貧困と肥満の関係性を分かっていない」と批判的なコメントが殺到している。 (C)時事通信社