厚生労働省は、さまざまな理由で就学や労働をしていない「無業状態」にある人に対し、就職へのステップとして各種の支援を行う「地域若者サポートステーション(サポステ)」の対象年齢を「40歳未満」に加えて「40~50歳」にまで拡大する方針を固めた。近年、無業状態にある人の高年齢化が進んでおり、若い頃就労の入り口でつまずいたことが、自立を困難にしている要因とも指摘されているため。
 就職氷河期世代への支援策として行うもので、同省は2020年度予算概算要求に関連事業費を計上する方針だ。
 サポステは、40歳未満の無業者を対象に、相談・面談や就労体験、面接指導など自立に向けた総合的な支援を行う窓口。全国177カ所に設置され、厚労省が委託したNPO法人などが運営している。
 20年度からは「サポステ・プラス」として、おおむね50歳までの無業者を対象にした相談事業を全サポステで展開する。このうち住まいなどの相談に応じる生活困窮者自立支援窓口と一体化したワンストップ型支援のサポステを来年度末までに全国12カ所に設置する。
 また、自治体の福祉事務所やひきこもり支援センター、民生委員らの協力を得た上で、サポステのスタッフが福祉機関などを通して対象者の元を訪問するアウトリーチ型支援も実施する方針。全都道府県をカバーできる形で行う意向で、支援対象者を自ら把握し、就労に一歩踏み出せるよう働き掛ける。
 無業状態の人は「何事にも自信を持てない」など心理的な葛藤を抱えている可能性もあり、丁寧なアプローチも必要。このため、ワンストップ型やアウトリーチ型支援を行うサポステには、臨床心理士や福祉相談に従事したケースワーカー経験者を配置する。
 就労へのステップに進んだ支援対象者については、ハローワークや企業とも連携し、短時間労働など多様な形での就労を実現。将来的な正社員登用につなげたい考えだ。 (C)時事通信社