政府が27日に公表した公的年金の給付水準見通しに関する財政検証について、野党は試算の前提が甘過ぎるとして「ばら色」などと一斉に批判した。公的年金だけでは老後資金が2000万円不足するとの金融庁審議会の報告書が注目される中で、検証結果の発表が遅れたことも問題視しており、秋の臨時国会で追及する方針だ。
 立憲民主党など主要野党は政府の公表を受け、国会内で合同ヒアリングを実施。立憲の長妻昭代表代行は、女性の労働参加などが進むと想定したケースでは将来の所得代替率が50%を維持できるとしていることに触れ、「そんなばら色のことが本当に起こるのか」と疑問を呈した。
 5年に1度行われる財政検証の発表は、2014年の前回に比べ3カ月近くずれ込んだ。国民民主党の原口一博国対委員長は会合で「これが参院選前に出ていたらどうだっただろうか」と語り、政府の対応を批判。同党は談話で臨時国会の早期開会を求めた。
 一方、自民党内は検証結果に関し、「(年金財政は)前回からそれほど悪くなっていない」(幹部)との意見が多い。小泉進次郎厚生労働部会長は記者団に「将来の給付水準を増やせる余地は大いにある。制度改革に汗をかきたい」と強調した。 (C)時事通信社