16日の敬老の日を前に、消費者庁は高齢者の誤飲事故への注意喚起を強めている。医薬品の包装や入れ歯などが特に多く、同庁は家族や介護者が気を配るよう呼び掛けている。
 今年6月末までの9年間に同庁へ寄せられた高齢者の誤飲事故情報は318件で、うち226件が75歳以上だった。年齢が上がるにつれて女性の割合が増える傾向にあるという。認知症と判明していたケースは37件だった。
 製品別では、医薬品の包装が116件と最多で、次いで入れ歯・詰め物が67件、洗剤・漂白剤が39件。入院が必要な事故は63件、死亡事故も2件あった。
 2014年7月には、70代女性が夕食後に内服薬を包装のまま誤飲。既に包装を開けたと勘違いしており、食道が裂けて出血した。女性は命に別条はなかったが、入院した。
 17年3月には、80代女性がパンと一緒に入れ歯を喉に詰まらせ意識を失い、心肺停止となる事故があった。女性は窒息のため2日後に死亡した。
 誤飲した場合、口の中に異物が残っていれば取り除いた方が良いが、のみ込んだ物を嘔吐(おうと)させるのは危険だという。消費者庁は、誤飲直後に症状がなくても、必ず医師の診察を受けるよう勧めている。消費者安全課は「事故を防ぐには、本人だけでなく家族や周囲の人が日頃から注意を払うことが大切だ」としている。 (C)時事通信社