厚生労働省がシベリア抑留者として持ち帰った遺骨を外国人のものと取り違えていた問題で、同省は19日、新たに581人分が日本人の遺骨ではない可能性があると発表した。専門家が2005年から取り違えの可能性を指摘していたが、同省は指摘を受けていた事実を公表していなかった。
 同省によると、581人分の遺骨は、1999~2013年にロシアのイルクーツク州や極東ハバロフスク地方など8カ所で収集された。ロシア側の資料や現地住民の証言などから、日本人が埋葬された可能性が高いと判断したという。
 しかし、これらの遺骨について、DNA型鑑定の専門家が05年から19年にかけ、同省の会議で日本人ではない可能性があると指摘。同省が1999年以降の遺骨収集について調査した結果、新たに581人分について日本人でない可能性があることが判明した。
 同省の担当者は「ロシア側から日本人の遺骨であるとの鑑定結果を得て持ち帰った」などと釈明。「(専門家の指摘を)放置していたという認識はないが、批判は免れないと考えている」と話した。
 同省は今後、取り違えの疑いがある遺骨のDNA型鑑定を実施。ロシア側と協議するなどした上で、遺骨の取り扱いを検討する。
 シベリア抑留者の遺骨収集をめぐっては、別の16人分を専門家がDNA型鑑定した結果、「日本人ではない」との結果が出ていたことが7月に明らかになっている。 (C)時事通信社