国立感染症研究所は27日、エボラ出血熱など致死性が高い5種類の病原体を初めて輸入し、感染研村山庁舎(東京都武蔵村山市)の「BSL4」施設で保管を開始したと発表した。2015年8月に稼働を始めたBSL4は危険度が最も高い病原体を扱える施設で、エボラウイルスなどの輸入により本格的な運用が始まった。
 2020年の東京五輪・パラリンピックでの訪日客増に伴う感染症リスクが見込まれる中、厚生労働省などは国内で流行した経験がない感染症の対策を進める。
 感染研によると、輸入対象はエボラ出血熱のほか、クリミア・コンゴ出血熱、南米出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱の5種類の病原体で、海外2カ国の施設から25、26両日に搬入された。いずれも致死率が高く、感染症法で最も危険度が高い「1類」に属する。7月に同法に基づく輸入病原体に指定されていた。
 感染研はこれら5種類の感染症について、人工的に合成した病原体の一部を使った検査法を用いてきた。本物の病原体の保管を始めたことで、迅速で正確な診断が可能になるという。 (C)時事通信社