昨年のノーベル平和賞受賞者で、来日中のコンゴ(旧ザイール)の医師デニ・ムクウェゲ氏(64)が5日、広島市の平和記念資料館を訪問した。「人間が持つ可能性に恐怖を覚え、深い痛みを感じた」と話し、「なぜ核兵器を造ることができるのかと恥ずかしさも感じた」と訴えた。
 資料館訪問に先立ち、ムクウェゲ氏は被爆者の笠岡貞江さん(87)から被爆体験を聞いた。笠岡さんは12歳の時、爆心地から3.5キロ離れた自宅で被爆し、両親を亡くした。ムクウェゲ氏は笠岡さんに「過ちを繰り返してはいけない。人間の苦しみは世界共通のもの。あなたの声を伝える大使になります」と語り掛けた。 (C)時事通信社