厚生労働省は9日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)年金部会で、一定の収入がある高齢者の厚生年金を減額・停止する「在職老齢年金制度」の見直し案を示した。就労意欲をそいでいるとの指摘を受けたもので、現在は65歳以上のうち、賃金と年金を合わせて月収47万円超の人を対象としているが、この基準を62万円超に引き上げ、減額対象を縮小するのが軸。高齢者の就労拡大につなげる考えだが、部会の有識者からは効果への疑問や、年金財政の悪化を懸念する声が相次いだ。
 在職老齢年金制度は、60~64歳も月28万円超の場合、対象となる。制度の「支え手」に回り、年金財政改善や所得再分配を図る狙いだ。厚労省が9日提出した資料では、支給を停止している総額は年8900億円。 (C)時事通信社