公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療を中止した腎臓病患者の女性=当時(44)=が死亡した問題で、遺族が17日、「透析再開の意思表示を無視された」などとして、病院を運営する福生病院組合に慰謝料など2200万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 訴状などによると、慢性腎不全で透析治療を受けていた女性は昨年8月9日、同病院医師から透析続行のための手術を受けるか透析を中止するかを尋ねられ、中止の同意書に署名。その後症状が悪化し、同14日以降、「苦しいので中止を撤回したい」と訴えたが、病院側は再開せず、同16日に死亡した。
 会見した代理人弁護士は「中止は医師の職務放棄。撤回手続きなどの説明も不足しており、違法だ」と述べた。提訴した夫(52)は「病院から一切説明がない。命を救えたのに死亡した理由が知りたい」などとする談話を出した。
 病院側代理人は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。 (C)時事通信社