台風19号では、多くの住宅などが浸水被害に見舞われた。専門家は片付け中にけがをしたり、感染症にかかったりするリスクが高まっているとし、作業の際は手袋やマスクを着用するよう求めている。
 日本赤十字社災害医療統括監の丸山嘉一医師は「被災者はゆっくり休めず疲れており、片付け中に傷を負いやすい」と懸念する。
 丸山医師によると、浸水により、普段は土の中にいる破傷風菌への感染が起きやすくなっている。傷口から菌が入り、重症化すれば死亡する危険もあるといい、長靴や手袋でけがを防ぐことが重要だ。丸山医師は「感染してもワクチンや薬で重症化は避けられる。小さな傷でも医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。
 日本環境感染学会によると、土や水の中には、熱やだるさ、頭痛などを伴うレジオネラ症やレプトスピラ症の原因となる菌もおり、吸い込んだり触れたりすることで感染する可能性がある。秋に発生しやすいツツガムシ病など、ダニや蚊が媒介する病気にも注意が必要といい、マスクや肌を露出しない服などの着用のほか、虫よけスプレーの使用も求めている。 (C)時事通信社