慶応大発のベンチャー企業「ハートシード」(東京都新宿区)は22日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心臓の細胞を重い心臓病患者に移植して安全性と効果を検証する臨床試験(治験)について、早ければ2020年度にも行うと発表した。
 同社社長を務める福田恵一・慶応大教授(循環器内科)は治験に先立ち、安全面を中心に調べる臨床研究を計画し、学内の委員会が審査を進めている。委員会と厚生労働省の承認が得られれば臨床研究を経た上で、製造販売許可と医療保険適用に向けた治験を国に届け出る考えだ。
 治験は心臓が収縮する力が低下する拡張型心筋症などで心不全になった患者を対象に行う。京都大が健康な人から作った拒絶反応を起こしにくいiPS細胞を、拍動を担う心筋細胞に変えた上で心臓に注射する。
 iPS細胞を用いた心臓の再生医療では、大阪大が心臓の血管が詰まる虚血性心筋症で心不全になった患者に移植する臨床研究を計画。昨年5月に厚労省が計画を了承し、同大は治験も行う予定だ。 (C)時事通信社