インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」を服用した際に体内にでき、薬が効きにくくなる耐性ウイルスが、耐性のない通常のウイルスと同程度の感染力や症状を引き起こす力を持っていることを動物実験で確認したと、河岡義裕・東京大教授らのチームが26日、英科学誌に発表した。
 チームは昨冬のインフルエンザに感染した患者38人について、ゾフルーザの投与前と投与後に採取したウイルスを分析。うち9人は、投与後に耐性ウイルスが検出された。
 ハムスターやフェレットに感染させる実験を行ったところ、耐性ウイルスに感染した動物は通常のウイルスに感染した動物と同様に、体重が減少したり、隣のおりの動物への感染を起こしたりすることが分かった。
 ゾフルーザは昨春に発売され、1回の投与で済むことなどから広く用いられた。半面、臨床試験(治験)段階から耐性ウイルスの起きやすさが報告されていた。日本感染症学会は、免疫が十分でなく、耐性ウイルスを生じさせるリスクが高い12歳未満への投与は慎重に検討するよう提言している。 (C)時事通信社