独立行政法人「地域医療機能推進機構」(東京)が発注した医療用医薬品の入札で談合を繰り返した疑いが強まったとして、公正取引委員会は27日、独禁法違反(不当な取引制限)容疑で、医薬品卸大手メディセオ(東京都中央区)、アルフレッサ(千代田区)など4社を強制調査した。
 他に強制調査を受けたのは、スズケン(名古屋市東区)と東邦薬品(東京都世田谷区)。公取委は各社の担当者らから事情を聴き、検察当局への刑事告発を視野に調べを進める。
 関係者によると、各社は2018年6月、同機構が運営する全国57カ所の病院で使うために発注した医療用医薬品の入札で、事前に調整して落札者を決めるなどした疑いが持たれている。
 機構によると、各病院の2年分の医薬品約8000品目を一括して発注。細かくグループ分けされており、参加した4社ともいずれかを落札し、計約740億円で契約した。
 公取委は、契約金額の大きさや医療用医薬品の公益性などから悪質と判断し、強制調査に踏み切ったとみられる。強制調査は大手ゼネコン4社が刑事責任を問われた17年12月のリニア中央新幹線工事をめぐる談合事件以来。
 病院などで処方される医療用医薬品の市場規模は約9兆円で、大半は卸売会社を通じて販売される。卸売会社は業界再編が進み、調査対象となった大手4社の各グループでシェアの9割を占める。 (C)時事通信社