乳幼児を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置する慈恵病院(熊本市)は7日、妊婦が匿名のまま病院で出産し、子どもは後に出自を知ることができる「内密出産」を始めることを明らかにした。行政機関と連携した制度づくりを模索してきたが、蓮田健副院長は「2年かけた市との議論は進展しなかった」とし、独自にルールを設けて導入に踏み切るという。
 蓮田副院長によると、匿名での出産を希望する母親は、院内の新生児相談室長にのみ身元を明かし、実名などを記した書類に封をして預ける。病院では仮名で妊婦健診や出産ができ、費用は病院側が負担するという。
 預けた書類は子どもが一定の年齢に達するまで開封しない。将来希望すれば知ることができるようにして、子どもが出自を知る権利を担保する。
 生まれた子どもについて、蓮田副院長は「ポストに預けられた子と同様に児童相談所に保護されることになるだろう」と説明。母親が身元を一切明かさない「匿名出産」も受け入れるという。 (C)時事通信社