待機児童解消のため国の補助金で整備された保育施設の利用状況を会計検査院が調査したところ、運営基準は満たすものの、保育士不足のため所定の定員まで子どもを受け入れられない施設が全国に一定数あることが20日、分かった。
 厚生労働省は昨年、2017年度末までに保育の受け皿を50万人分確保するとの政府目標を達成したと公表したが、受け皿整備だけでは待機児童解消につながらない実情が明らかになった。
 25都道府県の166市区町村を調査した結果、昨年10月時点で定員が満たされていないのは2669施設だった。内訳は、定員充足率90%以上が1621施設、70~90%は772施設、50~70%は241施設で、50%未満も35施設あった。
 定員を満たせない理由では、やむを得ないケースなどを除くと「保育士が不足しているため」との回答が最も多く、222施設に上った。
 検査院は、国の交付金による保育士確保のための賃金改善策についても、実施状況を調査。保育士らに支払われなかった残額は本来、翌年度に全額支払う必要があるが、357施設で計約6億円(17年度までの2年分)が翌年度も支払われていなかった。 (C)時事通信社