【北京時事】中国・北京の日本大使館は23日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、在留邦人向けの説明会を開いた。岡田勝領事部長が冒頭、「武漢市で邦人1人が重度の肺炎を起こし入院した」と話すと、会場には一気に緊張が走り、報道関係者が慌ただしく席を立った。
 出席した50人以上の日本企業駐在員らはマスク姿が目立った。岡田部長は「年初から武漢の日本人と緊密に連絡を取っている」と強調。武漢からの情報では、市民が食料品の確保に走り、商店の一部では品切れが出ているというが、「全体として大きな混乱はない」と説明した。
 大使館の北村和久医務官は、新型肺炎の症状の特徴は高熱やせきだと指摘。「マスクの感染予防効果は限定的なのか」という出席者の質問に「その通り」と答えると、重苦しい沈黙が広がった。
 素材メーカーの男性駐在員(35)は取材に対し、武漢に派遣している日本人社員約10人とは「メールで連絡を取り合っている」と心配そうに話した。このうち数人は春節(旧正月)の連休で日本に帰国中だという。
 大使館によると、武漢在住の日本人は約500人。このうち相当数が春節で帰国したとみられている。 (C)時事通信社