【北京時事】中国で感染が拡大している新型コロナウイルスによる肺炎は、同国経済に打撃を与えることが避けられない情勢だ。中国は2019年の経済成長率が6.1%と、29年ぶりの低い伸びにとどまった。中国経済はただでさえ、米中貿易摩擦の影響で減速が続いており、新型肺炎は「泣き面に蜂」(台湾大手紙)になる恐れがある。
 24日から春節(旧正月)連休に入った中国では、上海ディズニーランドや北京の故宮博物院など人気の観光スポットが、相次ぎ営業中止を発表した。映画館も各地で臨時休業。有力経済紙・中国証券報によると、公開延期が決まった春節向け映画7本の期間中の興行収入は70億元(約1100億円)前後と見込まれていた。
 春節の大みそかに当たる24日は買い物客でにぎわうはずだったが、北京市内のショッピングモールでは客の姿がまばら。新型肺炎が、中国経済を支える個人消費を下押しするのは間違いない。
 また、企業の生産活動への影響も懸念される。肺炎発生源とされる湖北省武漢市と、その周辺では交通を遮断する「封鎖作戦」が継続中。現地で「CR―V」や「シビック」を合弁で生産するホンダは、春節で操業を停止している工場の連休明けの対応について「2月3日に再稼働する計画に今のところ変更はない」(広報)としているが、公共交通機関の運休が続く場合、従業員の通勤の足を確保できない事態もあり得る。 (C)時事通信社