重い遺伝病の遺伝子などを受精卵の段階で調べ、問題のないものを選ぶ「着床前診断」の拡大を検討している日本産科婦人科学会は25日、効果的な治療法がなかったり、高度な治療が必要になったりする遺伝病に対象を広げる案を示した。
 学会は同日、社会学者や患者団体関係者、小児や遺伝の専門医らとつくる倫理審議会の第1回会合を開き、案を提示した。
 学会は従来、成人するまでに死亡したり人工呼吸器が必要になったりする重い遺伝病の遺伝子などを持っている場合に限り、着床前診断を容認してきた。今回の案は、効果的な治療がないか、高度な治療しかない、日常生活に大きな影響の出る遺伝病にも対象を広げるとし、年齢の規定もなくした。
 審議会では医師の委員を中心に案に賛成する声が上がったが、社会学者らから「病気の子を産みにくい社会を変えるべきだ」「命の選択をする技術」との指摘もあった。 (C)時事通信社