新型コロナウイルスによる肺炎の流行で、事実上の封鎖が続く中国湖北省武漢市への支援の動きが日本国内で広がっている。中国でネット販売を手掛ける企業はマスクを無償で提供。友好都市である大分市も、「頑張れ!」との中国語のメッセージを添えた支援物資を発送した。
 日本商品の通販サービス「豌豆公主(ワンドウ)」を中国で展開する「インアゴーラ」(東京都港区)は27日、湖北省の住民を対象に、1パック5枚入りのマスクを送料込みで無償発送するキャンペーンを実施した。用意した1万パックは申し込み受け付けから1時間ほどで「完売」。広報担当の板野可奈子さんは「春節(旧正月)連休なので、安心して過ごせることを願っている」と話した。
 新型肺炎の流行以降、中国ではマスクの需要が急増している。同社への注文も通常の300倍を超える日があるほどで、抗菌シートやうがい薬、ハンドソープにも購入者が殺到しているという。
 「武漢 加油(頑張れ)!」。武漢市と友好都市協定を締結して40年を迎えた大分市も同日、災害用に備蓄していたマスク3万枚を応援メッセージを書いた箱に入れて発送した。
 市文化国際課によると、現地でマスクが不足しているとの情報を受け、支援を打診。対応に追われる武漢市側からは「直接、受け取れる状況にないので、赤十字の組織宛てに送ってほしい」と要請があったという。同課の林聡一郎国際化推進室長は「武漢市民はもはや家族のようなもの。一日も早く平穏な生活に戻ってほしい」と話した。
 東京都は、治療に取り組む湖北省の医者や看護師らに向け、防護服2万着の提供を決定。在留邦人の退避を支援するための政府のチャーター機に積み込んだ。
 人道支援に取り組むNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(広島県神石高原町)は、中国にスタッフを1人派遣した。現地の災害支援団体と協力し、持ち込んだマスクなどの支援物資を配布する予定だという。 (C)時事通信社